漢方のはなし
隠れ貧血
先日、あさチャン!で『隠れ貧血』について放送されていました。
いつもの事ながら所々しか見ていませんでしたが、そのコーナーに隠れ貧血のチェック項目がありました。チェック項目すべては覚えていませんが、肌荒れ・不眠・疲れ・動悸などのチェック項目があったと思います。このチェック項目は、漢方の『血虚証(けっきょしょう)』と全く当てはまります。
漢方の血虚とは、貧血のことも含まれますが、血液の量や質、血液の仕事量や仕事内容、血液の栄養状況が低下している状態を表します。
漢方では、そのような血虚の状態が部位別に起こると考えています。
例えば、動悸や不眠、物忘れなどは『心血虚(しんけっきょ)』、めまいや筋肉の痙攣、手足のしびれ眼のかすみなどは『肝血虚(かんけっきょ)』と言います。
お客様の体調不良の相談をうけていますと、血虚の方でも、今までお医者さんから『貧血』と診断されたことが無いといわれる方も多くいらっしゃります。
番組を見ていて、なるほど!コレが『隠れ貧血』なんだと思いました。
漢方では血虚と言う分類なので、貧血でも、隠れ貧血でもどちらでも問題ありません。血虚の漢方薬でいいからです。
但し、血虚になった原因がある場合があります。例えば、消化器系の働きが悪かったり、ストレスが多かったり、睡眠不足や過労などです。その場合は血虚の漢方薬のほかに原因を解決できる漢方薬も一緒に服用するか、先に原因を解決する必要があります。
血虚の代表的な生薬に当帰(とうき)があります。
貧血でお困りの方は一度、漢方薬をお試ししてみてはいかがでしょうか?
2015.4.1