漢方について

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二度おいしい柿の話

 そろそろ柿がおいしくなってきています。柿は秋から初冬にかけて、最も食される果物の一つでもありますが、そのような柿は、漢方薬、民間薬では余すところなく利用される植物です。簡単ですが柿のそれぞのの利用方法を書きたいと思います。
 まず、柿の葉ですが、柿の葉にはビタミンCが多く、その他にもフラボノイド配糖体などが含まれています。民間薬としては血圧降下を目的に使用されています。また中国では、咳止めや止血薬として使用されています。
 次に柿の蔕(へた)ですが、薬草名が柿蒂(してい)と言います。最近テレビのクイズ番組で"呃逆"を何と読むかといった問題がありましたが、漢方の世界 では『あくぎゃく』と読み、一般には、『シャックリ』と読みます。そのシャックリの特効薬としてよく用いられております。その他には、咳や嘔吐に、民間薬 としては夜尿症に用いられることもあります。シャックリに用いる場合、代表的な処方に柿蒂湯(していとう)がございます。柿のヘタの他に丁香(ちょうこ う;クローブ)と生姜(しょうきょう;しょうが)が一緒になった処方です。
 干し柿は、周りにカビのような白い粉が出ますが、漢方では柿霜(しそう)といいます。この白い成分は果糖やショ糖などの甘味成分です。乾燥した季節に呼吸器器官を潤し、咳を止めたり、口内炎に用います。
 本体である、干し柿は、中国では作り方が若干違うようですが、栄養価が高く、主に咳を止めるときに使用するようです。
 普段食には適さない、柿の渋みも薬として用いられます。漢方では柿漆(ししつ)又は、柿渋(かきしぶ)と呼ばれます。柿漆にはタンニンが多く含まれて高血圧や脳卒中の後遺症などに少しずつ用いるそうです。また、夜尿症にも有効です。
 日本では、主に、柿の葉と柿のヘタが用いられます。特にシャックリでお困りの方は一度、柿蒂湯をお試しになってみるのも良いかと思います。
 食の柿は体を冷やす作用がございますので、食べ過ぎにはご注意下さい。

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